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第1回 連載開始にあたって 自分の相場をみつけよう class=第1回  連載開始にあたって 自分の相場をみつけよう

最終更新日: 2024-07-30

ページ制作日: 2024-05-02

相場とはお金の奪い合い

相場は現代の戦争です。兵士の代わりにポジションを動かし、戦略を駆使してお金を奪い合います。相場は純粋に人の欲とエゴのぶつかりあいです。 自分の勝利は、誰かの負けによってのみ成り立ちます。私が相場の世界で見てきたものは、損ばかりしている大勢の大衆投資家と、優位性を掴んで大きな利益を上げる一握りの人間、です。

相場とはお金の奪い合い

もし全くリスクの無い安全な道を選択したいのなら、相場なんかに手を出すものではありません。あるいは趣味と実益を兼ねてなどと甘いことを考えているのであれば、それは大きな間違いです。 趣味にはお金を遣うものであって、お金を稼ぐものではありません。本気で相場からお金を稼ぎたいなら、取るべきリスクをきちんと取り、果敢に攻め、そして上手に負けることです。


投機は短期的な価格変動で迅速な利益を狙う高リスクの取引、一方、投資は長期的な価値の増加と安定したリターンを目指す低リスクの資産運用です。投機と投資ではアプローチの方法がまったく異なりますので注意しましょう!

相場で100戦100勝は不可能

大衆投資家が損ばかりしているのは、上手に負けることを知らないからだと思います。古くから、戦上手は負け上手です。相場の世界において不敗神話など有り得ません。 利益を上げ続けているように見える人にしても、実は小さな負けを何度となく繰り返しています。

大切なのは最終的な損失と利益のバランスであり、目の前のたったひとつの小さな勝ち負けにこだわるべきではありません。 負け戦を上手に負けておけば、また次があります。いかに負け戦で兵力を温存しておくかが、大将の腕の見せ所です。そして勝ち戦になったときには、とことん勝てば良いのです。もし勝てる戦になったにも関わらず攻めないとしたら、それは単なる臆病者です。 根拠のない勇気によって負け戦で無駄死にするのと同じくらい、臆病風に吹かれて勝ち戦を逃すことは、敗者への最短距離なのです。


相場で生き残るには

投資家の行動は、群れをつくる動物の行動と似ています。群れをつくる動物は弱い動物で、常に食べられる立場にあります。 しかしその弱い動物達が大きな流れを作り出します。そしてその群れの周りには、常にその弱者を食べようと狙っているライオンやチーターといった強い動物がウロウロしています。

相場ではあなたを狙っているライオンやチーターがたくさんいます。

相場の世界で勝者になるための第一歩は、食べられる運命にある弱者の「群れ」から抜け出すことです。群れの中に留まっている限り、食べる側ではなく永遠に食べられる側にあることになります。

ではどうすれば群れから抜け出せるのでしょうか。それは自分の相場を見つけ出すことです。目の前にある相場はひとつに見えて、実は人それぞれにとって様々な存在なのです。 私には私の相場があり、あなたにはあなただけの相場が存在しています。そのことに早く気付くことです。誰かに何かを頼っている間は、自分の相場は見えてはきません。どうせ最後は自分ひとりで決めなければならないのです。 最初から最後まで自分で考え、悩み、苦労し、そして自分だけの相場を見つけようと努力してみることです。 そういう努力をあきらめずに続けていると、これまで聞こえなかった相場の呼吸や足音がやがて聞こえるようになってきます。あなたの相場は、実はあなたのすぐ側に存在していて、あなたが見つけてくれるのを息をひそめて待っているのです。

自分の勝ちパターンを見つけることが大切ですが、この勝ちパターンは人に教わるようなものではなく、自分自身で見つけなければなりません。各投資家にはそれぞれ異なる性格やリスク許容度、資本の規模、生活環境があります。それらに応じた取引スタイルや戦略が必要となるため、他人の成功例をそのまま真似ても上手くいかないことが多いのです。 自分の勝ちパターンを見つけるためには、まず自己分析を行い、自分の強みや弱みを把握することが重要です。その上で、過去の取引を振り返り、成功した取引と失敗した取引の違いを分析しましょう。どのような条件やタイミングで成功しやすいのか、逆にどのような状況で失敗しやすいのかを把握することで、自分に最適な戦略が見えてきます。

また、継続的な学習と改善も欠かせません。市場は常に変化しており、過去の成功が未来の成功を保証するわけではありません。新しい情報や技術を取り入れ、自分の戦略を常にアップデートしていくことが求められます。 最終的には、自分自身の経験と知識をもとに、確信を持って行動できるようになることが理想です。自分の勝ちパターンを見つけ、それを磨き続けることで、長期的に安定した成果を上げることができるでしょう。


本稿の目的

本稿では、これから相場に真剣に取り組みたい方のために、どのように学習していけば、テクニカル分析手法に基づき、相場から利益を得る方法を最短距離で習得できるのかを解説していきます。 これまで各種のテクニカル分析や、売買技術を勉強するための本は沢山出版されてきましたが、「どのように相場を学習すべきか」という、プロセスについて書かれた本は、残念ながら見ることができませんでした。 アマチュア投資家の方々がなかなか自立できないのは、技術がないからではなく、実は体系化された学習方法を知らないからだと私は考えています。

私自身が長い間資金運用の世界で生きてきた経験から、どうすれば相場の本質を理解し、最終的に自分自身で意思決定できるようになるかを、体系だって解説したつもりです。 目的を学習法に置いていますので、各章に登場する個々の技術にのみ心を奪われないようにして頂きたいと思います。大切なのは考え方です。 仮に今の環境で有効に機能する技術をマスターしたとしても、環境が変わってしまえば、その技術は使い物にならなくなってしまいます。 しかしそうした技術を創り出す考え方をマスターした人は、環境が変わったとしても、新しい環境にマッチした技術を開発し、確実に生き延びていきます。大切なのは、技術の裏にあるこうした考え方なのです。


学習のプロセス

相場学習のプロセス

相場学習プロセスとして、私は以下の流れを大切にしています。本稿も基本的にこの流れに沿って構成されていますが、ここで紹介する売買技術は、テクニカル分析であり、トレンドフォローという手法ですので、それに基づいて環境認識以降の話が進められています。 もしこれが同じテクニカル分析手法でも、トレンドフォローではなく、短期のデイトレードのようなものであれば、それに必要な環境認識や技術は、本稿で紹介するものとは異なるものになってきます。しかしどのような手法であれ、この学習手順自体は何ら変わることはありません。 私は、この学習手順が、相場の本質を理解し、アマチュア投資家を脱してセミプロ投資家になるための、最短距離にあると確信しています。


  • 1.リスク管理を行う
  • 2.優位な環境を認識する(本稿ではトレンド認識)
  • 3.売買技術を習得する(エントリー&エグジット)
  • 4.相場の構成を理解する
  • 5.売買戦略を構築する
  • 6.売買に至るまでのプロセスを理解する

これまで色々な本を読んできたけれど、なかなかうまくいかないという方、本気で相場を勉強したい方、相場で自立したい方、ワンランクレベルを上げたい方、本稿を通じて、自らの可能性の扉を開いてください。


第2回 自己規律を身につけよう「タートル(リチャード・デニス)の教訓」 第2回 自己規律を身につけよう「タートル(リチャード・デニス)の教訓」


執筆者の写真

監修:安村 武彦

国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト(CFTe)・AFP(日本FP協会認定)
大阪府出身。1987年に商品先物業界に入社。2005年末に業界を離れ、2006年より専業トレーダーとして商品・株式・FXの売買で生計をたてる。個人投資家が相場で勝つためには、投資家目線のアドバイスが必要不可欠と感じ業界へ復帰。真のアドバイザーを目指し現在に至る。個人投資家向けに開催する一目均衡表のセミナーは非常に分かりやすいと好評を得ている。

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