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今日の相場解説【金は最高値更新、白金は停滞】今日の相場解説 (2025.04.02)デイリーマーケットレビュー


最終更新日: 2025-04-02

ページ制作日: 2025-04-02

今日の相場解説

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春の花粉症と見分けづらい“あの咳”にご用心

最近、「百日ぜき」が急増しているというニュースが目に留まりました。ちょうど花粉症の季節でもあり、咳やくしゃみをしている方をよく見かけますが、その中に百日ぜきの症状も含まれている可能性があります。 報道によると、今年に入ってからの百日ぜきの患者数はすでに4,100人を超え、昨年1年間の累計(4,054人)を上回っています。都道府県別では、大阪府が最も多く336人、次いで東京都が299人、新潟県が258人となっています。

百日ぜきは主に子どもが感染しやすく、特に乳児が感染すると肺炎や脳症を引き起こすなど重症化することがあります。小さなお子さんのいるご家庭では、特に注意が必要です。 一時期はマスクをしていないと周囲の目が気になったものですが、最近ではマスクをしている人の方が少なくなってきました。しかし、咳が出るときや人混みに行くときなどは、やはりマスクの着用が望ましいかと思います。 感染症全体への免疫が下がっているとされる中、インフルエンザやRSウイルスなど、さまざまな感染症も流行しています。皆さま、日頃から体調管理と感染予防に十分お気をつけください。



本日は「白金」です。


金標準先物と白金標準先物(日足)
金標準先物と白金標準先物(日足)


ご覧のとおり、金価格は過去最高値を更新し続ける堅調な上昇トレンドが続いています。一方で、白金価格は全体的に横ばいの状態が続いており、金とは対照的な動きとなっています。 JPX(大阪取引所)で取引されている金標準先物の倍率は1,000倍、白金標準先物は500倍です。つまり、価格が1円変動した場合、最低取引単位1枚あたりの損益は金が1,000円、白金が500円という違いがあります。

このことから、本来であれば白金が金と同じような投資効果を持つには、金の2倍程度の値動きが求められるとも言えます。しかし、現在の白金はそのような動きにはなっておらず、ボラティリティの面でも金に劣る状態が続いています。 さらに言えば、白金の値動きが限定的な背景には、自動車触媒需要の鈍化や供給構造の変化など、ファンダメンタルズ要因が影響しているとも考えられます。 投資先としての魅力度という観点から見ても、現状では金が明確に優勢であることがこのチャートからも読み取れます。とはいえ、白金も下値が固まりつつある様子も見られるため、今後の材料次第では出遅れ銘柄として注目が集まる可能性もあります。


金価格-白金価格
金価格-白金価格


かつては白金(プラチナ)の価格が金よりも高く、一時は白金が金を4,000円以上上回っていた時期もありました。しかし現在では状況が一変し、白金は金よりも10,500円近くも安い水準にあります。 この価格差の拡大には、需要構造の変化が大きく影響しています。白金はもともと自動車の排ガス浄化装置(触媒)や燃料電池などの工業用途が中心の金属であり、宝飾品や一部の投資需要もあるものの、金のような「安全資産」としての評価は限定的です。とくに近年は、EV(電気自動車)シフトの影響などで白金の工業需要が相対的に低下しており、それが価格の押し下げ要因となっています。 一方で金は、インフレヘッジや地政学的リスクに対する「安全資産」としての価値が世界的に見直されており、価格が過去最高値を更新する動きが続いています。

このような背景を無視して、「過去は白金の方が高かったから今は割安だろう」といった単純な比較だけで白金を買うのは危険です。 市場は常に変化しており、過去の関係性がそのまま今に通用するとは限りません。 今後、白金が上昇する可能性がないわけではありませんが、それには工業需要の回復や供給面での制約、安全資産としての再評価など、何らかの構造的な変化が必要でしょう。 単に金との価格差が開いたという理由だけで投資判断を下すのではなく、現在の需給構造や市場の評価の変化を冷静に捉えることが大切です。


白金標準先物(日足)
白金標準先物(日足)


3月19日の高値4,736円に対して、4月1日の高値は4,716円と、わずかに20円届かずに反転。さらに本日、前日安値を割り込む動きとなっており、目先の天井を意識させる展開となっています。 3月中旬の上昇局面では、白金価格が節目の4,800円台にチャレンジする可能性も見込まれており、強気に構える投資家も少なくなかったと考えられます。 しかし、結果としてはその水準に到達することなく失速。しかも、昨日金価格が史上最高値を更新するという強い外部環境の中で、白金は3月19日の高値「4,736円」すら上抜けられなかったことで、上値の重さが再び意識される形となりました。


白金標準先物(日足)
白金標準先物(日足)


チャートを見ても、4,700円台での戻り売り圧力が強く、下値を切り上げる勢いも一服しつつある印象です。 下には、3月7日安値の4,451円や、そこを支えるように走るトレンドラインも存在しており、今後この水準を明確に割り込むような動きが出るかどうかが一つの焦点となります。 金が独歩高を演じる中、白金がその流れに追随できない現状は、投資対象としての立ち位置の違いや需給の温度差をあらためて感じさせる結果と言えるでしょう。



NY白金


NY白金(日足)
NY白金(日足)


NY白金(日足)チャートを見ると、どうしても視線が向くのは昨年10月の「高値1,064.6ドル」と、今年2月の「1,063.8ドル」というダブルトップ(Wトップ)気味の高値です。 これら2つのピークは、チャート上でも非常に目立つ存在であり、市場参加者の意識が集中しやすい価格帯となっています。

そして現在、チャートは高値と安値の切り下げ・切り上げが交錯する形で、徐々にボラティリティを収束させながら「三角保ち合い」(シンメトリカルトライアングル)を形成しつつあるように見えます。 これは、エネルギーを蓄えている相場の典型的な姿であり、上下いずれかにブレイクした際には、その方向に大きく動く可能性が高くなります。



注目の関税政策

今後の最大の注目点は関税をかけられた各国の対応です。本格的な貿易戦争に発展する懸念もあり、株式市場や為替市場への影響がどのように現れるかが注視されています。 米国の経済指標も足元で弱含みの兆しを見せています。たとえば、2月の米雇用動態調査(JOLTS)では、求人件数が前月から19万4,000件減少し、756万8,000件となりました。また、3月の米ISM製造業景況指数(PMI)は49.0まで低下し、3カ月ぶりに景気の拡大・縮小の分岐点となる50を下回っています。これは、高インフレと景気減速が並行して進む「スタグフレーション」を示唆する内容であり、市場の先行きへの不安感を強める材料となっています。

関税問題に対する見方は市場関係者の間でも分かれており、楽観的な見方をする向きがある一方で、「この影響が今年の景気を大きく左右する」と警戒する声もあります。仮に楽観ムードが支配的であったとしても、実際の結果がそれに反するものであれば、相場は一転して動揺する可能性もあります。 いずれにしても、市場がこの問題にどう反応するか、その“答え”はそう遠くないうちに明らかになるでしょう。

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監修:安村 武彦

国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト(CFTe)・AFP(日本FP協会認定)
大阪府出身。1987年に商品先物業界に入社。2005年末に業界を離れ、2006年より専業トレーダーとして商品・株式・FXの売買で生計をたてる。個人投資家が相場で勝つためには、投資家目線のアドバイスが必要不可欠と感じ業界へ復帰。真のアドバイザーを目指し現在に至る。個人投資家向けに開催する一目均衡表のセミナーは非常に分かりやすいと好評を得ている。

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