【BOX相場を抜けるタイミングはいつ?原油の注目ポイント】今日の相場解説 (2024.12.13)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2025-03-06
ページ制作日: 2024-12-13

今年の漢字は、「金」
昨日のニュースですが、日本漢字能力検定協会は2024年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「金」に決まったと発表しました。
「金」が選ばれるのは今回で5回目とのことです。選定理由として、パリオリンピックやパラリンピックでの金メダル獲得を象徴する「光の金(きん)」と、政治の裏金問題や金目当ての闇バイト強盗事件などを象徴する「影の金(かね)」の2つの側面が挙げられました。
しかし、金の価格を見ている私としては、「史上最高値を更新したGOLD」で注目が集まったことこそ、今年の「金」を語る上で欠かせない視点だと思います。2024年は現物の金価格がこれまでにない高値を記録し、多くの投資家の関心を集めた年でもありました。このような背景をもっと取り上げてほしかったですね。
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金価格ですが、昨日の金相場の記事で触れた上値の抵抗レベルが、本日効いている状況です。前日高値の13,424円に対して、本日は13,428円とわずかに4円オーバーしましたが、その後は下落し、現在は13,259円で推移しています。安値は13,156円を記録しましたが、この価格は12月6日の12,688円から昨夜の13,428円まで上昇した幅に対する38.2%ダウン(13,145円)のわずか11円手前で反転しています。 また、注目される次のテクニカルポイントとして、50%ダウンが13,058円、61.8%ダウンが12,971円となります。本日、38.2%のライン付近で一旦止まったことからも、テクニカルプライスが意識されていることがわかります。今後の動向において、これらの価格帯が再び意識される可能性が高いと考えられます。
本日の解説は原油
12月4日の記事では、「BOX相場」を抜けられるかどうかに注目していました。
その後の期間において、大きな出来事としてシリアのアサド大統領がモスクワに脱出したことや、それを受けてイスラエルがシリアに進軍するという中東地域での緊張が高まる出来事が発生しました。
中東の問題は原油価格を大きく動かす要因となることが多いですが、実際に原油価格がどのように動いたのか、詳しく確認してみましょう。
WTI原油日足チャート
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2024年12月8日にシリアのアサド大統領がモスクワへ脱出したことを受けて価格は切り返しました。しかし、チャートから分かる通り、価格は上値を突き抜けることなく、BOX相場内での動きにとどまっています。 一方で、下値については66ドル台が明確なサポートラインとして機能しており、価格がこのラインを下回ることなく反発しています。このため、現状ではBOX内での逆張り相場が展開されていると考えられます。今後、BOX相場を抜ける明確な動きが出るかどうかが注目されます。
ドバイ原油日足チャート
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国内のドバイ原油もWTI原油と同様の動きを見せています。12月3日の安値64,070円を12月9日に割り込み、63,800円まで下落しましたが、この日は強い下髭を形成し、その後反発。翌日には前日の高値を突破し、12月5日の高値66,790円も超えて、現在は67,300円付近で推移しています。
12月9日の安値を割れた時点で、BOX相場の下限を抜けたと判断し売りを仕掛けた方もいるかもしれませんが、結果的にこれは「騙し」の形となりました。
一方で、慎重な投資家は、下限を割れた翌日の動きを確認してから仕掛ける戦略を取ることもあります。この場合、今回のような騙しに引っかかることは避けられますが、仕掛けがワンテンポ遅れるため、うまくいった場合でも利食い幅が小さくなる可能性があります。
ここで問われるのは、「早めに仕掛けるか、確認してから動くか」という投資判断の違いです。では、どちらが正解なのでしょうか?
前者のように早めに仕掛けるタイプは、陸上競技で言えばフライング覚悟のスタートを切るようなものです。
陸上ではフライングをすると一発退場ですが、相場の世界ではストップロスを設定しておくことでリスク管理を徹底することが求められます。この戦略はリスクを取る代わりに、チャンスを素早く掴むことを目指すアグレッシブなアプローチです。
一方で、後者のように動きを確認してから仕掛けるタイプは、「頭と尻尾はくれてやれ」という考え方を実践しています。このタイプは相場の天井や底を狙わず、一番おいしい中間の部分だけを取れれば良いと考える慎重派です。
例えば、ブログやX(旧Twitter)などで「天井と底を見事にキャッチしました!」というような煽り記事を目にしても、「またそんな馬鹿げたことを」と冷静に受け流せる人々です。
どちらも正解になり得ますが、肝心なのは「自分の選んだ戦略を一貫して実践し、ブレないこと」です。迷って戦略をころころ変えると、せっかくのチャンスを逃したり、不要な損失を重ねてしまいます。
重要なのは、自分自身がどのような状況で建玉を行うのかをしっかりと理解し、それに基づいて行動できることです。相場の環境をしっかりと認識しておけば、仮に思惑が外れたとしても冷静に対応できるでしょう。
また、1回のトレードにおける「リスク(損失)」と「リワード(報酬)」の比率、いわゆる「リスクリワード」を意識することも非常に大切です。これを正しく管理することで、トレードの勝率だけでなく、長期的な成果を安定させることができます。
少し話がそれましたが、このようにBOX相場の中では、早めに仕掛けるタイプと慎重に確認してから動くタイプの2つの考え方が存在します。そして、もう1つのタイプとして挙げられるのが、「優柔不断タイプ」です。
このタイプの方はトレードを始めようと考えはするものの、結局動けずに機会を逃してしまうことが多いのが特徴です。
いずれにしても、BOX相場の中では自身のスタイルに合った判断とリスク管理が重要となります。
ドバイ原油日足チャート
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一目均衡表のチャートにおいて、来週以降の動きが注目されます。
今月初めには雲の下限を安値で割り込む場面が見られましたが、その後は上昇の兆しを見せています。特に中旬以降は雲が分厚くなり、雲下限を割り込むと強い抵抗を受けて上昇には大きなパワーが必要となる状況でした。
しかし、これまでの動きを見ると、転換線と基準線を明確に上回り、昨日の時点で雲の上限を突き抜ける動きが確認されました。本日も雲の下限が下値を支えるサポートとして機能しており、下値の堅さが感じられます。
来週以降は雲の厚みがあるため、引き続き雲下限がサポートラインとして機能し、上値を狙うための土台が整いつつあると考えられます。今後の動きに注視が必要です。
ドバイ原油日足チャート
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下方向へのバンドウォークが始まったように見えましたが、12月9日の安値を起点とした反発により、-2シグマバンドの傾きが右肩下がりからフラットに変わりました。これにより、下値圧力が弱まったことが確認できます。
また、10月8日以降は綺麗なBOX相場が継続しており、上値の目安として+2シグマバンドが抵抗ラインとして機能していることがわかります。来週の注目ポイントとしては、一目均衡表の雲を「スキーのジャンプ台」として価格が飛躍できるかどうかです。雲の突破が実現すれば、BOX相場を抜ける新たな動きが期待されます。
引き続き、ボリンジャーバンドと一目均衡表の両方を見ながら、相場の行方を注視していきたいところです。

材料面でのポイント
弱い材料国際エネルギー機関(IEA)の月報によると、2025年には日量95万バレルの供給過剰が発生するとの見通しが示されています。2024年に続き、2025年も需要の伸びが低調な水準にとどまり、供給過剰が定着する可能性が指摘されています。このため、需給バランスの悪化が原油価格の上値を抑える要因となるでしょう。
強い材料
中東情勢は引き続き緊張が高まっており、リスク要因として注目されています。
- シリアの反政府組織「シャーム解放委員会」(HTS)は、アルカイダやイスラム国(ISIS)が名称を変えただけである可能性が高く、地域の混乱が継続する見通しです。
- イラクでは、シリアから約1万人規模のテロリストによる侵攻が懸念されており、これに対してイラク軍が衝突する場合、イランが直接介入を宣言しています。
- また、シリアのアサド政権崩壊に関連して、米国、イスラエル、トルコが武装組織を支援したと見られる動きがあり、これがイランやイラクなど中堅産油国を巻き込む大規模な戦争につながるリスクが存在しています。
これらの地政学的リスクは、原油価格を押し上げる強い材料として市場に影響を与える可能性があります。
市場には常に「弱気のニュース」と「強気のニュース」が混在しています。最終的には、マーケット参加者がどちらの側に立つかによって価格が決まります。しかし、自分自身が強気のニュースを信じて支持したとしても、必ずしもそのような動きになるとは限りません。 そのため、ニュースの方向性を追うだけではなく、実際の市場の動きを見極めるための指標として「テクニカルプライス」が重要になります。テクニカルプライスを活用することで、感情的な判断を避け、冷静にマーケットの方向性を把握する手助けとなるでしょう。
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