【ドル建て金価格の重要局面!CFDトレーダー必見の分析】今日の相場解説 (2024.11.07)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2024-11-08
ページ制作日: 2024-11-07
国内金市場の動向と今後の注目ポイント
注目されていた米国大統領選挙では、トランプ氏が勝利し大統領に復帰しました。この影響を受けて、各市場では明暗が分かれる動きが見られています。
NYダウは大幅に上昇し、ドル円は154円台に突入しました。一方で、NY金は大幅な下落となり、73.4ドル安を記録しました。
国内の金市場においても、11月7日終値は、前日比256円安の「13,214円」となりました。
金標準先物(日足)
11月5日の記事「GOLD市場に変化の兆し」で書いていた動きが見られています。
価格が「9日移動平均線」を完全に割り込み、移動平均線の傾きも本日で2日連続で右肩下がりとなっています。
さらに、10月28日の直近安値である13,309円を下回り、13,196円まで下落しました。これにより、9月以降の直近の重要な安値を割り込まないというこれまでの動きに変化が現れています。この動きは軽視できないと考えています。
こうなると、11月5日の記事で取り上げたテクニカルプライスを再度確認する必要がある動きとなっています。ここで改めておさらいをしておきましょう。
直近の短期指標まで下げた局面
10月9日:12,454円 → 10月31日:13,819円(上昇幅:1,365円)
- 38.2%ダウン:13,298円
- 50.0%ダウン:13,137円
- 61.8%ダウン:12,975円
10月1日:12,112円 → 10月31日:13,819円(上昇幅:1,707円)
- 38.2%ダウン:13,167円
- 50.0%ダウン:12,966円
- 61.8%ダウン:12,764円
9月9日:11,421円 → 10月31日:13,819円(上昇幅:2,398円)
- 38.2%ダウン:12,903円
- 50.0%ダウン:12,620円
- 61.8%ダウン:12,337円
8月6日:10,804円 → 10月31日:13,819円(上昇幅:3,015円)
- 38.2%ダウン:12,667円
- 50.0%ダウン:12,312円
- 61.8%ダウン:11,956円
それでは恒例の並べ替えでどの価格帯にテクニカルプライスが密集しているのか確認して見ましょう。
13298円通過- 13167円 ☆
- 13137円 ☆
- 12975円
- 12966円
- 12903円
- 12764円 ■
- 12667円 ◇
- 12620円 ◇
- 12337円
- 12312円
- 11956円
本日、金価格は13,227円まで下落し、10月9日から10月31日までの上昇幅の38.2%リトレースメントを下回りました。
これにより、次の注目すべきサポートレベルは「13,167円」と「13,137円」となります。
これまでの「安値で買う」戦略を取っていたトレーダーにとって、現在の市場状況は予想外の展開となっています。
昨夕の動きでは、夜間取引開始直後に価格が一時的に戻し、17時26分には13,595円を記録しましたが、その後下落し、10時20分には13,196円まで下落しました。
この間の「高低差は399円」で、8月6日の555円以来の大きな変動幅です。
また、10月7日の出来高は「44,210枚」となり、10月7日の「40,253枚」を上回りました。
ドル建て金価格
NY金先物(日足)
ご覧のとおり、今年7月以来の「52日移動平均線」まで価格が下落しています。
10月には26日移動平均線でサポートされましたが、今回はそのサポートを維持できずに下落しています。明日以降、この52日移動平均線を割り込むかどうかが非常に重要なポイントとなります。
仮に割り込んだ場合、2月14日の安値1996.4ドルから10月30日の高値2801.8ドルまでの上昇に対するフィボナッチリトレースメントで見た主要な黄金比率は次の通りです。
- 38.2%ダウン:「2,494.1ドル」
- 50.0%ダウン:「2,399.1ドル」
- 61.8%ダウン:「2,304.1ドル」
昨夜の終了時点での価格は2,676.3ドルで、安値は2,660.7ドルでした。38.2%リトレースメントまでには、まだ185.2ドルの下落余地があります。
NY金先物(週足)
NY金の週足が現在、非常に重要な局面にあります。
これまでの動きでは、「9週移動平均線」が価格を支える役割を果たしていました。
今年7月以降、この水準で下げ止まりながら上昇を続けていましたが、現在はその9週移動平均線を下回ってきています。
次に注目すべき価格は、10月11日の週に見られた下髭の価格である「2,618.8ドル」です。この価格は、2月安値からの上昇幅に対する23.6%戻しの「2,611.7ドル」とも近い位置にあり、投資家の関心が集まる価格帯といえます。
また、26週移動平均線は「2,511.5ドル」に位置し、38.2%リトレースメントの「2,494.1ドル」とも近い水準です。
この付近までの下落が想定される可能性もあります。さらに、52週移動平均線は2,324.7ドル、61.8%リトレースメントの2,304.1ドルも近接する水準となっており、このエリアも非常に注目される価格帯です。
市場の動向に応じてこれらの水準をしっかりと見極めることが重要です。
CFDなどでドル建て金投資を取引している方は、上記の価格水準をしっかりと覚えておくことをお勧めします。
NY金先物(週足)
また、2022年の安値1,618.3ドルから今回の高値までの上昇幅に対する23.6%リトレースメントは「2,522.5ドル」となり、2024年2月安値からの38.2%戻しの2494.1ドルと近い位置にあります。
これも頭に入れておくべきポイントです。
ドル建て金価格の注目される2つのテクニカルプライス
- 2月安値からの23.6%戻し(2611.7㌦)及び10月11日安値(2618.18㌦)の価格帯
- 2月安値からの38.2%戻し(2494.1㌦)、22年10月安値からの23.6%戻し(2522.5㌦)及び26週移動平均線(2,511.5㌦)の価格帯
NY金に関しては非常に重要な局面を迎えており、為替が円安に動いたとしても海外価格が大幅に下落すれば国内価格も影響を受けます。
これまでのような「円安+海外高」という二重効果が今後は薄れる可能性も考慮する必要があります。
国内外ともに重要な価格帯であり、今年に入ってからの「安値を買っておけば大丈夫」という金のトレード戦略が一旦終わる可能性があります。
何度も指摘してきたように、短期間での歴史的な上昇幅が大きかった分、調整も通常より大きくなることが予想されます。毎日200円程度の価格変動も見られる状況を踏まえた上で、慎重なトレードを心掛けてください。
今日の相場解説
相場の格言「山高ければ谷深し」を胸に刻みつつ、国内市場では次のターゲット価格を意識することが大切です。
これまでとは逆に、前日安値を割れず、前日高値を上回るような動きが見られない限り、新規で買いを入れる際には慎重さが求められます。特に、値頃感でのエントリーは注意が必要です。
市場の流れを見極め、長期的な視点でも頭の切り替えが必要な局面に差し掛かっている可能性があることを意識しておくべきでしょう。
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