売買手法に特化した情報コンテンツ

テクニカル分析に特化した相場情報サイト「マーケットEYE」

0120-520-307

受付時間/平日9:00~17:00

お問合せフォーム

今日の相場解説【白金、もやもや解消へ―決着が近づく注目ポイント】今日の相場解説 (2024.12.16)デイリーマーケットレビュー


最終更新日: 2024-12-16

ページ制作日: 2024-12-16

今日の相場解説

過去の分析はこちら 過去の分析はこちら

師走の名物と言えば…

関西人にとって師走の名物と言えば…M-1グランプリ!
「いや、それは違うだろう!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとってはそうなんです。 かつては難波花月に足を運び、若手芸人たちを観に行ったものです。当時はまだ若手だったケンドーコバヤシさん、サバンナ、千鳥、ダイアン、麒麟の川島さんなど、今では東京で大活躍しています。 若手時代の彼らを観ていた私としては、彼らの成長が本当に嬉しいです。そして、かまいたちの山内さんやノンスタイルの石田さんが今やM-1の審査員を務めているのを見ると、「あの頃はこんな未来を全く想像していなかったなぁ」と感慨深い気持ちになります。

さて、昨日18時半からテレビ東京系列で放送された池上彰さんの番組「池上彰の激動!世界情勢SP~マネーと人はどこへ向かう?~」をご覧になった方はいらっしゃいますか? 番組内でGOLDについて取り上げており、都市鉱山や菱刈鉱山の話題にも触れていました。さらに、金の密輸に関する話など興味深い内容が盛りだくさんでした。もしかしたら見逃し配信があるかもしれませんので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください!


本日の解説は白金

それでは本日はプラチナについてお話をします。
前回は12月5日に白金を取り上げています。その中でポイントとしたのは以下の2点です。

  • 雲の上部は非常に分厚い状態であり、これは価格の上昇を阻む強い抵抗帯となっています。このため、白金が上値を目指すには大きなエネルギーが必要とされる局面です。
  • 価格面では、何と言っても11月28日の「安値4507円」を割り込むかかどうかが、今後の動向を左右する重要なポイントです。4507円を明確に割り込む場合、さらなる下値を試す展開が想定され、その際には慎重な対応が求められます。

白金日足チャート
白金日足チャート


結果の振り返り
12月9日には価格が瞬間的に4483円まで下げ、4507円を割り込みました。しかし、終値ベースでは4516円を維持し、4507円を明確に下抜けるには至りませんでした。
その後、翌日には長い上ヒゲをつけ、直近9営業日中の高値を一気に抜ける動きが見られました。しかし、先週末の木曜日・金曜日には一目均衡表の雲の下限に接触し、雲の中に入ろうと試みたものの、本日(12月16日)の下落で再び上値を押さえられた格好となっています。

現状の判定
前回指摘した2つの重要ポイントについて

  • 4507円の水準:一時的には割り込んだものの、終値ベースでは維持
  • 雲の抵抗帯突破:チャレンジはしたものの、雲の中には入れず

結果として、どちらも「判定つかず」の状態で終わっています。


今後の動きについて
ここからのシナリオを考えると、10月30日の高値から続く下落トレンドが継続する場合、白金でよく見られる「大きな相場後のスタートライン付近への回帰」が意識されます。 その場合、12月9日の「安値4483円」を割り込むかがカギとなります。もし割り込むと、次のテクニカル水準として8月安値からの上昇幅76.4%戻しの4379円が注目されます。 今後も、4483円のサポートラインと雲の動向に注目しつつ、慎重に見極める必要があります。



白金日足チャート
白金日足チャート


トレンドラインの確認
チャートを確認すると、9月5日の安値4175円から引けるトレンドラインが下値サポートとして非常に重要な価格帯を示していることが分かります。
今週前半、このサポートラインを明確に割り込むようであれば、下げ足が加速する可能性が高いです。その場合、12月9日の安値4483円はあっさりと下抜ける展開も想定しておく必要があります。


長期視点からの分析


白金週足チャート
白金週足チャート


2020年の安値1843円から引ける上昇チャネルラインが注目されており、今週のサポートラインは4313円となっています。ここ1カ月のサポートラインの推移を見ても、以下のように安値が切り上がってきています。

  • 翌週:4325円
  • 2週間後:4325円
  • 3週間後:4331円
  • 4週間後:4343円

今週は4313円が最重要価格となり、もし4379円を割れてくる場合、次のターゲットとして意識されるのは、2020年安値1843円から2023年高値5482円までの上昇幅の38.2%戻しである4092円です。

さらに、2023年7月以降の主要安値

  • 4065円
  • 4090円
  • 4083円

これらはフィボナッチ38.2%戻しの4092円に近く、強力なサポート帯を形成しています。そのため、4313円を割れた場合、この4092円付近まで下落する可能性が高まります。現状の攻防戦の結果次第では、500円近い下げも想定される点には注意が必要です。


再浮上の条件


白金日足チャート
白金日足チャート


今後、4,500円付近のサポートを維持し再浮上するシナリオを考えた場合、次の2つの条件が重要になります。

  • 9日移動平均線(9日MA)の突破
  • 本日の下落で再び9日MAを下回ったため、まずは9日MAを再び上回ることが1つ目の条件です。
  • 26日移動平均線(26日MA)の突破
  • さらに、今回の戻り局面で抵抗を受けた26日MAを超えて終了することが2つ目の条件となります。

これらの条件をクリアすることで、再浮上の兆しが強まり、上昇トレンドへの転換が意識される展開となります。


白金日足チャート
白金日足チャート


一目均衡表の注目ポイント

今週の雲の下限価格は4682円となりますが、雲の厚みがそこそこあるため、簡単には突き抜けることは難しいと考えられます。
また、フィボナッチリトレースメントや基準線を考慮すると、以下の価格帯が上値抵抗として意識されます。

  • 11月21日戻り高値4867円からの半値戻し:4675円
  • 61.8%戻し:4720円
  • 5188円の高値からの38.2%戻し:4752円

白金週足チャート
白金週足チャート


現在の移動平均線の状況を見ると、9週移動平均線が4700円付近、26週移動平均線が4710円付近に位置しています。 この価格帯にはフィボナッチや一目均衡表のポイントも重なっており、まさに4700円~4750円の間は「テクニカルプライスの大渋滞」と言える状況です。
しかし、逆にこの大渋滞を突破することができれば、まるで「今までの渋滞は何だったのか?」と感じるほど、スムーズで軽やかな上昇が期待できるでしょう。 つまり、ここからの動きはこの価格帯を超えられるかどうかがカギとなり、突破した場合は大きな上昇への転換点になる可能性が高まります。


材料面について

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、12日のニューヨーク市場で34.69トン(前日と同じ)と変わらずでしたが、11日の南アフリカ市場では10.99トン(前日11.08トン)と減少しました。 また、米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した建玉明細報告によると、12月3日時点のニューヨーク・プラチナにおける大口投機家の買い越し枚数は2万0486枚となり、前週の1万8660枚から拡大しています。

今週の注目イベント・経済統計を掲載しておきます。

  • 16日
  • 中国住宅価格指数 2024年11月(国家統計局)
    中国小売売上高 2024年11月(国家統計局)
    中国鉱工業生産 2024年11月(国家統計局)
    米製造業景況指数 2024年12月(ニューヨーク連銀)
  • 17日
  • 米小売売上高 2024年11月(商務省)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2024年11月(FRB)
    米連邦公開市場委員会(FRB、18日まで)
  • 18日
  • 貿易収支 2024年11月速報(財務省)
    金融政策決定会合(日本銀行、19日まで)
    ユーロ圏消費者物価指数 2024年11月確報(EUROSTAT)
    米経常収支 2024年7-9月期(商務省)
    米住宅着工・許可件数 2024年11月(商務省)
    米FOMC声明文公表(FRB)
  • 19日
  • 金融市場調節方針公表(日本銀行)
    英政策金利公表(BOE)
    米国内総生産 2024年7-9月期確報値(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米製造業景況指数 2024年12月(フィラデルフィア連銀)
    米中古住宅販売統計 2024年11月(全米不動産協会)
  • 20日
  • 米個人所得・支出 2024年11月(商務省)
    米消費者信頼感指数 2024年12月確報値(ミシガン大)

以前からお伝えしているように、経済指標の予想を立てたとしても、事前にその結果を知ることは誰にもできません。それよりも重要なのは、イベントを迎えるにあたって上下のテクニカルプライスを把握しておくことです。 これによって、どのような動きがあっても慌てず冷静に対応することができると考えます。

白金については、今週こそ決着がつくのかに注目すべき重要な週になるでしょう。まるで試験を終えた後の合否判定を待つような「もやもや」とした時期ですが、その結果がまもなく出ると考えています。


情報サイト「マーケットEye」は、当社のお客様向けに投資に役立つ情報を提供するサイトですが、一般の投資家の皆様にもお楽しみいただけるオープンコンテンツもご用意しています。 さらに、2週間の体験キャンペーンでは全てのコンテンツをご覧いただけますので、お気軽にお申し込みください。



2週間体験申し込みはこちら



この記事が役立ったらシェアをお願いします!



tradingview社のチャートを利用しています。

執筆者の写真

監修:安村 武彦

国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト(CFTe)・AFP(日本FP協会認定)
大阪府出身。1987年に商品先物業界に入社。2005年末に業界を離れ、2006年より専業トレーダーとして商品・株式・FXの売買で生計をたてる。個人投資家が相場で勝つためには、投資家目線のアドバイスが必要不可欠と感じ業界へ復帰。真のアドバイザーを目指し現在に至る。個人投資家向けに開催する一目均衡表のセミナーは非常に分かりやすいと好評を得ている。

ご注意ください。
当サイトの情報は各アナリストがテクニカル分析に基づき作成したもので、相場の動向を保証するものではありません。
売買に際しての最終判断はあくまでもご自身でご決定ください。 商品関連市場デリバティブ取引及び商品先物取引は元本や利益が保証されるものではなく、 価格の変動により場合によっては委託証拠金の額を上回る損失が生じることもあります。 為替、日経平均株価の分析は、商品市場分析の参考データとしてご提供しております。 当社では、外国為替証拠金取引及び日経平均指数先物取引の取り扱いはしておりません。
なお、予告なしに内容が変更又は、廃止される場合がありますのであらかじめご了承ください。
お取引の際は事前に 重要開示事項 等を十分ご理解のうえ、ご自身の判断で行なって頂けますようお願い申し上げます。