【トレンド転換なるか?白金相場の注目ポイントを解説】今日の相場解説 (2024.12.05)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2024-12-05
ページ制作日: 2024-12-05

師走相場
12月に入ると、来年のカレンダーや手帳が店頭に並び始め、目にする機会が増えますね。
最近では、年末の挨拶の際に自社のカレンダーをお得意様に渡す企業も少なくなってきたように感じますが、皆さんの周りではいかがでしょうか?
また、以前に比べると手帳を使う方も減り、スマホやタブレットでスケジュール管理をする方が増えているように思います。ちなみに、私は今でも手帳派です。
本日は白金の解説
それでは、本日の注目銘柄は白金です。11月27日にも詳しく解説しておりますので、その記事も併せてご覧ください。
白金チャート(日足)
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11月27日の記事掲載後、翌日に白金価格は4,507円まで下落し、10月10日の安値である4,527円を割り込みました。その前の重要な安値は10月1日の4,468円ですが、そこまでは到達しませんでした。
また、8月6日の安値4,129円から10月30日の高値5,188円までの上昇幅に基づき、フィボナッチリトレースメントの「61.8%ライン」である「4,534円」を27円下回る場面がありました。この日の終値は4,535円であり、61.8%ラインを意識した形で取引を終えたことがうかがえます。
その後、価格は61.8%ラインで支えられたことを背景に反発を開始しました。ただし、チャートを見ると、昨日は9日移動平均線(MA)で抵抗を受け、本日もその傾向が続いています。
さらに、前日の高値を超えず、前日の安値を割り込む動きが見られ、戻り局面が重要な節目となっている可能性があります。
現在、3本の移動平均線の動きを確認すると、9日移動平均線と26日移動平均線は右肩下がりの状態にあります。
一方で、52日移動平均線はまだ右肩上がりを維持しています。しかし、12月5日の終値時点では26日移動平均線が4,743円、52日移動平均線が4,741円と非常に接近しており、明日にはデッドクロスが発生する可能性が高い状況です。このデッドクロスが発生すれば、今年7月以来の発生となります。
デッドクロスが起こると、移動平均線の順序は上から「長期MA → 中期MA → 短期MA → 価格」の形状となり、もっとも下落基調が強い「パーフェクトオーダー」の逆の形状が形成されます。これは、下落トレンドが強まりやすい形状とされ、市場全体に売り圧力が強まる可能性があります。
白金チャート(日足)
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一目均衡表を用いた白金の日足チャートを分析すると、現在の価格は11月28日に雲の下限を割り込んで以降、雲の中に戻ることなく推移していることが確認できます。雲の上部は非常に分厚い状態であり、これは価格の上昇を阻む強い抵抗帯となっています。このため、白金が上値を目指すには大きなエネルギーが必要とされる局面です。
基準線(4,848円)と転換線(4,667円)はいずれも現在の価格より上に位置しており、特に基準線を上回らない限り、中期的な上昇トレンドへの転換は難しいと考えられます。
一方、転換線も短期的な抵抗線として機能しており、これを超える動きが出れば短期的な反発が期待できるでしょう。しかし、遅行スパンの位置を確認すると、過去の価格帯より下に位置しており、現在の下落トレンドが継続していることを示唆しています。
トレンドライン分析
白金チャート(日足)
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トレンドラインの動きを分析すると、まず注目すべきは8月の安値から10月30日の高値5,188円を結ぶ「上昇トレンドライン」です。
このラインは、価格を下支えする役割を果たしていました。しかし、11月に入って価格がこのラインを下抜けたことで、上昇トレンドが終わりを迎えた可能性が示唆されました。
次に、10月30日の高値5,188円を起点とする「下降トレンドライン」が形成されています。このラインは、価格の上値を抑える抵抗線として機能しており、現在の価格もこのラインに沿って推移しています。
この下降トレンドラインを上抜けしない限り、下落傾向が続く可能性が高いと考えられます。
さらに、4,504円付近には重要な「水平線」のサポートがあります。この価格は、2023年11月1日の高値として意識され、その後も価格の下支えとして機能しています。
また、11月28日の安値4,507円もこの水平サポートに近い位置で反発しており、この価格帯が市場参加者にとって重要な支持帯となっていることが確認できます。
現在、価格は下降トレンドラインと水平サポートラインの間に挟まれた状態にあります。この状況から、どちらにブレイクするかが今後の方向性を決定する重要なポイントとなります。下降トレンドラインを上抜けすることができれば、反転上昇の兆しとなり、価格が再び5,000円台を目指す展開が期待されます。一方で、水平サポートラインを下抜けるような動きが出れば、さらなる下落のリスクが高まり、次の重要な安値である8月6日の4,129円付近が意識される展開となるでしょう。
白金チャート(週足)
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短期売買を行う場合であっても、長期のチャートを確認することは非常に重要です。これは、相場の大きな流れや主要な支持・抵抗ラインを把握するための基礎となるからです。
このチャートを見ると、2020年3月の安値1,843円を起点に、長期の上昇トレンドラインが確認できます。
特に、2020年11月の安値を起点とした上昇トレンドラインは、過去数年間にわたり価格を支える重要なサポートラインとして機能しています。
白金チャート(日足)
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日足チャートで見ると、2020年11月を起点とした上昇トレンドラインは現在時点(12月5日)で約4,481円付近に位置し、2020年3月を起点とする長期トレンドラインは約4,324円付近にあります。 この2本のラインは、長期的な相場のサポートゾーンを形成しており、価格がこのゾーン内で反発するかどうかが注目点となります。
ファンダメンタルからの分析
WPIC、プラチナ市場の供給不足が3年連続と予想
ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)の四半期報告によると、プラチナ市場は2023年から3年連続で供給不足になる見通しです。
2025年の供給不足量は17トンと予想されており、特に自動車触媒需要が8年ぶりの高水準に達すると見込まれています。2024年についても、21トンの供給不足が予想されており、旺盛な需要と脆弱な供給体制が続くことが背景にあります。
2025年のプラチナ市場では、引き続き多岐にわたる最終用途の需要増加が予想される一方で、供給が追いつかない状況が続く見通しです。世界経済の先行きが不透明である中、プラチナはその用途が幅広いことから、景気動向に影響を受けやすい特性を持っています。
CFTCの建玉明細報告:買い越し枚数が縮小
米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月26日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越し枚数は18,660枚と、前週の22,676枚から縮小しました。この水準は9月以来の低水準であり、10月29日に記録した35,543枚のピークから縮小傾向が続いています。
プラチナ価格が下落している中で買い越し枚数が減少しているのは自然な動きと考えられますが、この縮小がどこで止まるのかが今後の注目材料となります。さらに、買い越し枚数の減少が価格に与える影響や、価格が安定する兆しが見られるかどうかも注視が必要です。
トランプ次期大統領の政策を巡る中国や欧州の対応が注目
中国や欧州各国が、トランプ次期米大統領の政策にどのように対応するかが、今後の国際経済の焦点になっています。
中国の動向
中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、地方政府の「隠れ債務」が経済のシステミックリスクとなっていることを受け、10兆元規模の対策を決定しました。
これにより、中国政府は経済の安定化を目指していますが、トランプ次期大統領の勝利を受け、今後発表される政策を確認したうえで、さらなる刺激策を拡大する見通しです。
11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3と7カ月ぶりの高水準を記録しました。前月の50.1から上昇し、市場予想の50.2も上回る結果で、これまでの景気刺激策が効果を上げたと考えられます。
しかし、トランプ次期政権による追加関税の可能性が先行きに対する懸念材料となっています。
上海のプラチナ市場では、安値圏で出来高が増加しており、中国勢による安値拾いの買いが入った可能性が指摘されています。引き続き買いが続く場合、底固めの動きが進む可能性も出てきています。
欧州の懸念と対応
一方、トランプ次期大統領の関税引き上げ方針は、欧州でも貿易戦争への懸念を引き起こしています。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は、米国との貿易戦争を回避するため、欧州各国は米国製品の購入を増やすべきだと発言しました。
また、関税回避策として、米国から液化天然ガス(LNG)や防衛装備品を購入する取引を活用するべきだと提案しています。
今後の注目点
トランプ次期大統領が打ち出す政策、特に関税や貿易政策が、米国と中国、欧州との関係にどのような影響を与えるかが大きな注目点です。
中国は内需拡大や刺激策を駆使して対抗する一方、欧州は関税回避策を模索する姿勢を見せています。
国際的な経済環境が不透明な中、各国の対応が短期的な市場の動きだけでなく、中長期的な経済構造にも影響を及ぼす可能性があるため、慎重に見極める必要があります。
また、上海のプラチナ市場における底固めの動きや、中国の安値買いの継続が、商品市場にも波及するか注視が必要です。
本日の相場解説
価格面では、何と言っても11月28日の「安値4507円」を割り込むかかどうかが、今後の動向を左右する重要なポイントです。4507円を明確に割り込む場合、さらなる下値を試す展開が想定され、その際には慎重な対応が求められます。 一方で、価格が戻る場合には、まず9日移動平均線を上抜けすることが短期的な目標となります。ただし、チャート上部には分厚い一目均衡表の雲が存在しており、これが強力な抵抗帯として機能する可能性があります。雲を上抜けるためには、かなりの上昇エネルギーが必要です。 大幅な上昇を実現するためには、為替相場の円安進行やNY白金市場の切り返しといった外部要因が重要な役割を果たします。これらの要因が整わない場合、上昇トレンドへの転換は難しいと考えられます。
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Tweet※tradingview社のチャートを利用しています。
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