【選挙前の株価の動向を探る】今日の相場解説 (2024.10.23)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2024-10-24
ページ制作日: 2024-10-23
金価格と株価の比較
本日も金は史上最高値を更新しています。これで7日連続の史上最高値更新となり、このまま本日を終えると9日連続の上昇、いわゆる9連騰となります。
10月23日での最高値は「13,513円」で、この9連騰の間に1,012円も上昇しています。
この詳細については、昨日の記事でも触れていますので、アーカイブ記事からぜひご覧ください。
ちなみに、田中貴金属の小売価格は税込みで14,748円となっており、1キロバーは1,474万8,000円です。かつては100万円を出してもお釣りが来た時代が懐かしく感じられますね。
それでは本日の注目は日経平均です。
金価格と株価の比較(日足)
上段が金のチャート、下段が日経平均です。
ここ最近、金価格は連日の上昇を続けている一方で、日経平均は10月15日をピークに下落に転じています(アイランドリバーサル形状)。金と日経平均は、まさに対照的な動きを見せています。
NY金価格とNYダウ
NY金価格とNYダウの比較(日足)
海外の価格はこのようになっており、ここ数日間は金価格と株価が逆の動きを見せています。
NY金価格が上昇を続ける一方で、NYダウは9日移動平均線を割り込む動きとなっています。
ちなみに、他の米国市場の株価の動きは以下の通りです。
S&P500とナスダック総合の比較(日足)
日本の株価と米国株の動きの相関関係が薄れつつあります。米国株が高いという理由だけで日経平均などを無条件に買い進めるのはリスクが伴うということを再認識しておいてください。
また、現在の株価の材料としては、日米ともに「選挙」がキーワードとなっています。日本は今月27日に投票が行われ、米国は11月5日が選挙日です。
日本に関しては、自公が過半数を死守できるかどうかが注目されています。一方、米国ではハリス氏とトランプ氏の激戦が繰り広げられており、どちらが勝利するかはまだ不透明です。
こうした不透明な状況下で、相場は一喜一憂しやすくなっています。
前回、10月11日に株に関する記事を書いた際、「選挙中は株価が下がらない」とよく言われると記載しましたが、日経平均は10月15日をピークに下落に転じています。
また、NYダウも10月21日の陰線を境に、動きが不安定になってきています。
株価相場の解説
日経平均株価(日足)
10月11日の記事ではアイランドリバーサルについて詳しく触れていましたが、7月11日以来、約3か月後の10月15日に再び同じ形状が現れました。
相場解説やブログ、X(旧Twitter)、動画配信などでもこの形状の出現についてお伝えしてきました。
実際に、このコンテンツをご覧いただいている方から、数名のお問い合わせがあり、電話で「この形状が出ていることを確認したい」というリクエストをいただきました。
特に千葉県のNさんは、記事をしっかりと読んでくださり、他社での買いポジションをうまく処理することができたと喜びの声を寄せていただきました。
27日の選挙結果を受けて、翌28日月曜日の日本市場の株価が大きく動く可能性がある中、週末を迎えることになります。だからこそ、こういった局面では、前もってテクニカルプライスをしっかり押さえておくことが重要です。
日経平均株価(日足)
こちらは10月22日までの価格チャートです。
ご覧の通り、10月15日に「アイランドリバーサル(離れ小島)」が出現し、その翌日には価格が「9日移動平均線(MA)」まで下落しました。
さらに、その翌日には9日MAも割り込み、終値が9日MAの下に位置しています。21日以降、9日MAの傾きも右肩下がりに変化しており、昨日(22日)には価格が「26日移動平均線(MA)」を下回りました。
このような状況になると、まず注目すべきは、最も下に位置している「52日移動平均線(MA)」で、現在の価格は37,800円(10月23日時点)です。
この価格は誰もが注目するテクニカルポイントとなります。その下には、10月2日の安値である37,651円があり、非常に近い位置にあるため、この価格帯がサポートゾーンとなる可能性があります。
また、8月の安値から続いていた上昇のリズムが、高値を更新しつつ、直近の主要安値を割れない状態から変化が見られる可能性がある点も重要なポイントです。
フィボナッチから見たテクニカルプライス
短期視点
日経平均株価(日足)
それでは、黄金比率に基づいた注目すべき価格を見てみましょう。
まず、9月9日の安値35,247円から10月15日の高値40,257円までの上昇幅に対するフィボナッチリトレースメントを適用すると、次のような価格帯が浮かび上がります。
- 38.2%の調整価格:
38,343円通過 - 50.0%の調整価格:37,752円
- 61.8%の調整価格:37,161円
23日の終値(38,104.86円)で、26日移動平均線と38.2%戻しの価格帯を割り込んできました。
次のポイントとしては、52日移動平均線と50%戻し、さらに10月2日の安値がほぼ一致しており、この価格帯が意識される展開となっています。
中期視点
日経平均株価(日足)
次に、8月5日の安値31,156円から10月15日の高値40,257円までの上昇幅に対してフィボナッチリトレースメントを適用すると、次の価格帯が見えてきます。
- 23.6%の調整価格:38,109円
- 38.2%の調整価格:36,780円
- 50.0%の調整価格:35,706円
- 61.8%の調整価格:34,632円
23日の終値(38,104.86円)は、フィボナッチリトレースメントの23.6%戻しラインである38,109円とほぼ一致しています。
23.6%戻しは比較的小さな調整であり、まだ相場が強気の勢いを保っている可能性を示唆しています。
ただし、ここからさらに下落が進む場合、次の重要なテクニカルポイントとして、38.2%や50%戻しラインが意識される展開となります。
特に、フィボナッチリトレースメントにおける50%戻しは多くのトレーダーに注目される節目であり、このラインが9月11日の終値(35,619円)と非常に近いことから、その注目度はさらに高まっています。
一目均衡表での分析
日経平均株価(日足)一目も雲が薄い期間がしばらく続きます。7月の事も忘れないようにしておきたい状況ですね。
本日のまとめ
② 選挙結果を受けて下落が始まり、37,752円が突破された場合は、9月9日の安値35,247円や8月5日の安値からの「50%押し(35,706円)」が視界に入ります。現在の価格から2,600円~3,000円下の価格帯を想定し、その範囲内での動きにも備える必要があります。
③ 上昇する場合、まずは短期指標の突破が反撃開始の条件となります。
ご質問などがありましたら、お気軽にご連絡ください。お答えできることについては、迅速に対応させていただきます。週明けの日経平均の動きにも注目していきましょう。
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Tweet※tradingview社のチャートを利用しています。
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