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ビットコイン先物の上場申請へ(堂島取引所)ビットコイン先物の上場申請へ(堂島取引所)

最終更新日: 2025-03-05

ページ制作日: 2025-03-06

ビットコイン先物の上場申請へ(堂島取引所)

堂島取引所(大阪市)は、ビットコイン先物の上場認可に向け、2025年3月末までに申請準備を整える方針です。
関係者によると、金融庁の認可を受ければ、2025年度中にも「円建てビットコイン先物」の取引を開始する見通しです。 伝統的な取引所としてビットコイン先物を取り扱うのはアジア初となる可能性があり、今後の動向が注目されます。

堂島取引所

ビットコイン先物の上場により予想される変化

税制の変更:「総合課税」から「申告分離課税」へ

現在、ビットコイン取引による収益は「総合課税」として扱われており、他の所得と合算した総所得金額に応じて 5%~45%の所得税 が課されます。これに加え、住民税や復興特別所得税 を含めると、最大税率は「約55%」 に達します。

ビットコインの税制
課税される所得金額 税率 控除額 住民税
195万円以下 5% 0円 10%
195万円 から 330万円まで 10% 97,500円
330万円 から 695万円まで 20% 427,500円
695万円 から 900万円まで 23% 636,000円
900万円 から 1800万円まで 33% 1,536,000円
1800万円 から 4000万円まで 40% 2,796,000円
4000万円 以上 45% 4,796,000円

※平成25年から令和19年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納付することとなります。


ビットコイン先物の税制(予測)

しかし、ビットコイン先物が上場されることで、税制上の取り扱いが申告分離課税の「雑所得」に変更される可能性があります。これにより、所得にかかわらず 一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%) の税率が適用されます。

ビットコインの税制

さらに、「3年間の損失繰越控除」 が認められるため、赤字を翌年以降の利益と相殺できる点も大きなメリットとなります。

損失の繰り越し

また、商品先物取引やFX、CFDなどのデリバティブ取引の中で「損益の通算」 が可能です。


値下がり局面でも利益を狙える

先物取引の最大の特徴は、「売り」からでも取引を始められる ことです。

これにより、

  • 下落局面でも利益を狙える:相場の下落を見込んで先物を売り建て、価格が下がったところで買い戻せば利益を得ることができます。
  • リスクヘッジが可能:すでに現物のビットコインを保有している場合、一時的に値下がりしそうな場面では、先物市場で売りポジションを持つことで、現物の価値下落による損失をカバーできます。

値下がり投資

このように、先物取引が導入されることで、ビットコイン市場に新たな取引戦略が加わり、投資の柔軟性が向上することが期待されます。



レバレッジによる資金効率の向上

先物取引の大きな特徴のひとつは、レバレッジ(証拠金取引) による資金効率の高さです。
現在、国内の取引業者におけるビットコインのレバレッジ取引は 「最大2倍」 に規制されていますが、先物取引ではこのレバレッジ水準が見直される可能性があります。
参考までに、国内の商品先物市場では、以下のようなレバレッジが適用されています。

  • 金標準先物:25倍
  • 白金標準先物:15倍
  • ドバイ原油先物:12倍

ビットコイン先物は価格の変動幅が大きいため、これらの商品と同等のレバレッジが適用されるとは限りませんが、現行の2倍を上回るレバレッジが設定される可能性 はあります。これにより、より少ない資金で大きな取引を行うことが可能となり、投資効率の向上が期待されます。


ビットコインの金融資産としての位置づけ強化

これまでビットコインは「投機的資産」や「デジタルゴールド」として扱われてきましたが、先物市場が整備されることで、より一般的な金融商品としての地位が確立される 可能性があります。

  • 企業の財務戦略にビットコインが組み込まれる可能性
  • 金融商品としての信頼性が高まり、長期投資対象としての認識が広がる
  • ビットコインETF(上場投資信託)やその他の金融派生商品が登場しやすくなる

特に、米国ではすでにビットコインETFが登場 しており、日本市場でもこれに続く動きが加速するかもしれません。



円建てビットコイン先物上場申請へ
円建てビットコイン

円建てビットコインは、トランプ大統領の就任を受けて、1ビットコインが10万ドルを突破した際に 1,700万円を超える高値 を記録しました。

商品先物市場が低迷する中、ビットコイン先物取引の上場は市場の活性化に大きく貢献することが期待されます。
今後、関連する情報が発表され次第、随時お知らせいたします。



tradingview社のチャートを利用しています。

執筆者の写真

監修:安村 武彦

国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト(CFTe)・AFP(日本FP協会認定)
大阪府出身。1987年に商品先物業界に入社。2005年末に業界を離れ、2006年より専業トレーダーとして商品・株式・FXの売買で生計をたてる。個人投資家が相場で勝つためには、投資家目線のアドバイスが必要不可欠と感じ業界へ復帰。真のアドバイザーを目指し現在に至る。個人投資家向けに開催する一目均衡表のセミナーは非常に分かりやすいと好評を得ている。

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