週間展望 (バックナンバー)
貴金属週間展望
金は先週号では“NY市場では、週後半に発表された予想以上の米消費者物価指数(CPI)が圧迫要因になり安値を模索している状況となっています。一方、国内市場は円安を背景に先週高値を上回ったものの急反落に見舞われながらも下値は限定的で底堅い動きとなっている。ただ上値には長期の移動平均線(52日)や一目均衡表の基準線や雲の上限線など上値の抵抗帯もあり、突破できる力があるのかが試されています。”と掲載しておりましたが、長期移動平均線はあっさり突破し一目均衡表の基準線も上回り雲の上限線との攻防中となっています。12月14日安値を起点とした上昇が1カ月以上続く状態ですが、オシレータ系指標は60ポイント台で過熱感はなく上げ余地はまだあると考えたい。ただし、今週上回った抵抗帯を再度割り込むようなら注意が必要です。
白金は先週号では“4372円をアッサリ割り込み下値を模索する展開となっています。オシレータ系指標RSIは43ポイント台と売られ過ぎ感はまだなく、昨年の夏場以降に形成しているレンジ4500―4100円の下限に向けた足取りがどこまで続くのかの時間帯。”と掲載しておりましたが、週末にはパキスタンのイラン攻撃を受けて中東の緊張が高まったことで急反発を見せた。これにより年始の高値からの下落幅に対して38.2%戻りを通過し半値戻り近くまで一気に回復。ただ米新規失業保険申請件数の減少を受けて米国債の利回りが上昇したことが上値を抑える要因となった。米連邦準備理事会(FRB)の利下
げ観測が後退すると、買い一巡後の戻りを売られる可能性がある。今週の高値を明確に上抜くことができるかがカギとなる。
東京ゴム週間展望
先週号では“先週高値を上回り12月20日安値を起点とした緩やかな上昇が継続している状。一先ず今週安値を割り込まない限り買い目線での対応で挑みたい。”と掲載しておりましたが、低調な中国経済指標、中国株の急落など上海ゴム相場を取り巻く環境は悪化しているものの下値は限定的。産地相場が堅調に推移していることで、消費地相場も売り込みづらい環境となっている。国内市場は連日の前日高値更新の足取りで順調な上伸を見せている。ただ先週の上昇ピッチに比べれば緩やかな上伸となってきており、昨秋の高値276.9円と275.6円と今回で3点天井を形成するのか、突き抜けて大相場に発展していくのかが来週の課題となる。
東京原油週間展望
先週号では“中東情勢の緊迫化を背景とした買い優勢となる日と、在庫の増加で需要不安の売り優勢となる日があり、結果的に保合い症状で、上に抜けず、下に割り込まずの状態。この均衡状態がどちらに傾くのかがポイント。国内市場は65000-70000円のレンジ形成中でどちらに抜け出ていくのかに注目。”と掲載しておりましたが、中東情勢の不透明感が強まっている。70000円の上限の扉をトントンと叩いてはいるものの、こじ開けるには至っていない。世界経済の減速傾向が強まる一方、非石油輸出国機構(OPEC)の増産圧力の強さから、需給緩和リスクがあり上に向抜けず、下にも割り込まずの状態がしばらく続く可能性が高いとみる。
東京コーン週間展望
先週号では“先週安値を割り込んだものの週後半には切り返して目先底を確認した展開になりつつある。今週安値を割り込むようなら撤収が条件ですが、今週高値を上回るようなら底打ち確認からの上値を伸ばす時間帯と考えての買いスタートを考えたい。”と掲載しておりましたが、先週のレンジを拡大できず小動きにとどまっている。先週の米農務省(USDA)統計発表も安値修正にはならなかった。更に南米産の供給不安後退で、米国産の輸出鈍化も警戒されている。19日の輸出成約高が低調な数値になると、更に地合が悪化する可能性は否定できない。ただ、売られ過ぎ感から自律反発的な動きも見られ、下値も限定的と考えられ、大きく動き出すきっかけを待つしかない。
日経平均株価週間展望
先週号では“上値の壁を突破し、4日連続でバブル期の1990年2月以来の最高値を更新しました。短期的に買われ過ぎ感が台頭しているものの腰の入った上伸となっており迂闊には売れない。短期的な調整はいつ入っても不思議はないが、押したところは買い場提供と考えて対応したい。”と掲載しておりましたが、押しらしい押しもなく年初来高値を更新した。オシレータ系指標RSIは週中には70ポイント割れを通過したあと再び70ポイントオーバーと過熱感はあるものの下げない展開となっている。天井形成時におこる3つの現象、①高値を更新しない②直近安値を割り込む③陰線が出現する。この3条件が整い続落するようなら目先ピークアウトの可能性が出てくる。逆を言えばこの3条件が出現しない限り、上昇継続と考えての対応となる。
為替週間展望
先週号では“先週高値を上回り11月高値の151.9円から年末の安値140.24円までの下落幅に対して半値戻り146.07円を達成した。これより上空には長期移動平均線(52日)や一目均均衡表の雲の領域やボリンジャーバンドのほぼ水平状態の+2σバンドなどが待ち構えており、これらを上抜く力があるのかが試される週となる。週末時点では11月高値からの下落の修正戻りがどこまで入るのかの時間帯であり今週高値を上回るようなら61.8%戻りの147.45円がターゲットになる可能性が高まります。”と掲載しておりましたが、61.8%戻りの147.45円をあっさり突破した。米国の利下げ織り込みの過熱感を修正する動きが続いています。30~31日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えて、3月利下げは時期尚早とみる向きが多い。また来週の日銀金融政策会合を控えて大きく動きづらい時期でもある。米金利上昇圧力が続いていることが下値をサポートしており、このまま149円台乗せの可能性は十分にあると考えたい。
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