【原油とガソリン市場の動向を踏まえた投資戦略】今日の相場解説 (2024.12.26)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2024-12-26
ページ制作日: 2024-12-26

ガソリン高いですよね
昨日のニュースで、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が1リットルあたり180円60銭となったと報じられました。
皆さんのお住まいの地域では、全国平均と比べて価格は高いですか、それとも安いですか? ガソリン価格は地域ごとに大きく異なるため、違いが気になりますね。
今回の価格は7週連続の値上がりで、180円台に達するのは昨年9月以来のことです。この上昇には、補助金の縮小が大きく影響しているようです。
これまで政府は、1リットルあたり175円程度に価格を抑えるための補助金を支給していましたが、今月19日から段階的に補助金を縮小しています。そのため、今後も価格は上昇し、2月中旬には185円程度に達するとの見通しが示されています。
今年の税収では、消費税が23.8兆円となり、全体の69.6兆円のうち34.2%を占め、税収項目の中で最も高い割合となっています。 消費税収が昨年より8310億円増加している背景には、堅調な消費や物価の上昇が影響しています。このことから、物価高騰が税収に大きな影響を与えていることが、数字からも明らかになっています。
国の収入と税(国税庁HPより)
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ガソリンには揮発油税(ガソリン税)が1リットルあたり53.8円課されています。この税金にさらに消費税が上乗せされる「二重課税」の仕組みは、見直しを求める声も多い状況です。こうした仕組みが、ガソリン価格の上昇をさらに押し上げている要因の一つと言えます。
本日は原油の解説
本日は、レギュラーガソリン価格の高騰に関するニュースを受け、原油について解説します。 かつては国内の先物市場でもガソリンの取引が盛んに行われていましたが、現在では残念ながらほとんど取引されていない状況です。一方で、海外市場ではガソリンの取引は今でも活発で、非常に大きな規模で行われています。
海外原油&ガソリン(週足)
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NY原油(WTI原油)と比較すると、RBOBガソリンの出来高は約4分の1程度に留まります。
しかし、価格の動きはWTI原油と非常に似た値動きを示しています。これは、ガソリン価格が原油価格に強く依存していることを反映しています。
また、RBOBガソリンは、主にアメリカ国内での流通における重要な指標として使用されており、夏季の需要増加や製油所の稼働状況によって値動きが影響を受けることがあります。
一方で、WTI原油はグローバルな指標として取引され、国際的な供給や地政学リスクによる影響が大きい点が特徴です。
ガソリン価格の季節性
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ガソリン価格の特徴のひとつとして季節性があります。
春先から夏にかけての価格上昇
- ガソリン需要の増加:夏のドライブシーズンや旅行シーズン(特にアメリカなど)に向けて需要が高まります。
- 規制の影響:夏用のガソリン(リードフリーで揮発性が低い)への切り替えが必要となり、生産コストが増加します。
- 製油所のメンテナンス:春に定期メンテナンスを行うことが多く、供給が一時的に減少します。
- ガソリン需要の減少:旅行シーズンが終わり、ドライブが減少します。
- 冬用ガソリンへの切り替え:夏用ガソリンと比較して生産コストが低く、価格が下がりやすくなります。
- 精製能力の増加:製油所のメンテナンスが終了し、供給が安定します。
ガソリンには夏用ガソリンと冬用のガソリンがあるのはご存じでしたでしょうか?
夏用ガソリンと冬用ガソリンがある理由は、季節ごとの気温に合わせてガソリンの特性を調整し、エンジン性能を最適化しつつ環境負荷を軽減するためです。
夏は揮発性を抑えたガソリンで蒸発を防ぎ、大気汚染を抑制します。一方、冬は揮発性を高めたガソリンで低温でもエンジンが始動しやすくなります。この切り替えは、燃料効率と排出ガス削減を両立させる工夫です。
国内原油価格
ドバイ原油(日足)
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昨日の高値は70,100円で、終値も同じ70,100円となり、高値引けとなりました。
この結果、11月7日の69,600円やその直前の69,440円といった高値を上抜き、10月8日の70,670円が視界に入る水準まで到達しました。さらに、終値ベースで70,000円以上を記録したのは、8月16日の高値71,340円を目指していた時以来となります。
7月5日の高値83,200円から9月12日の安値58,250円まで下落した幅の黄金比率価格は以下の通りです。
- 23.6%戻し:
64,140円→ 通過済み - 38.2%戻し:
67,780円→ 通過済み - 50.0%戻し:70,730円 → 接近中
- 61.8%戻し:73,670円
特に、8月16日の「高値71,340円」と10月8日の「高値70,670円」は、半値戻し(70,730円)と近い水準に位置しており、以前から重要な価格帯であることを指摘していました。 これらの価格帯を上抜ける動きがあれば、さらなる上昇トレンドが期待される局面となりそうです。
原油相場については毎回似たような状況が続いています。「BOX相場」「もみもみ相場」「レンジ相場」といった言葉が頻繁に登場するように、相場がなかなか大きく動かず、方向感を欠いている状況が続いています。 今回も昨日の動きから「上に突き抜けてくれるのでは」と期待した方も多かったと思いますが、残念ながら下落となりました。買い方針で見ている方にとっては悔しい動きですが、逆にBOX相場で逆張りを狙っていた方にとっては、昨日の価格で仕掛けた結果「狙い通り」といった展開だったのではないでしょうか。 現在、65,000円~70,000円の攻防が続いており、年内残りわずか2営業日の中で、このレンジを上抜けるかどうかが注目されています。ここからの動きが、今後の方向性を決定づける可能性もあるため、引き続き注視する必要がありそうです。
BOX相場での戦略
現在のようなBOX相場が続く場合、どのようなトレード戦略を取るべきかは投資家の考え方やスタイルによって異なりますが、主に以下の3つのアプローチが考えられます。
トレンドが発生するまでトレードを控えるレンジの幅が狭い時や、方向感のない相場では、トレンドが発生するまで何もしないという選択肢が賢明です。 特にレンジの幅が小さい場合、トレードを繰り返すことで手数料負けや、小さな動きによる損失が積み重なる可能性があります。このような状況では、トレードを控え、大きなトレンドが形成されるタイミングを待つことが、リスクを最小限に抑える方法の一つです。
逆張りを仕掛ける
レンジの中で価格が上下を繰り返す場合、レンジの上限で売り、下限で買いを狙う逆張りの戦略が有効です。
利食いのポイントはレンジの中央付近に設定するのが一般的です。欲張って下限まで待つと、決済できない可能性があるため注意が必要です。
ただし、逆張りでは必ず逆指値の損切り注文を設定する必要があります。今回の原油相場であれば、半値戻しの70,730円や直近高値の71,340円を目安にします。71,340円を超えた場合には即座に撤退するルールを守りましょう。
また、71,340円をブレイクしたものの、その後上昇が続かない「だまし」が発生することもありますが、このような場合の損失は、トレードにおける「必要経費」として割り切る姿勢が重要です。大きな損失を回避するためのコストだと考えましょう。
ブレイクを狙う
BOX相場からのブレイクを狙う戦略です。レンジブレイクを予測してレンジ内からポジションを持ちます。この場合、最初から大きなロットを持たず、ブレイク後にポジションを追加していく形でリスクを抑えます。 ブレイク後の動きがダマシである可能性もあるため、初期ポジションは小さめにし、ブレイクの確度が高くなるにしたがいポジションを追加します。その上で逆指値でリスクを管理することが求められます。
来年の原油は?
WTI原油(週足)
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今年の原油相場は、金相場の大幅な上昇とは対照的に、低迷した1年間となりました。
特にWTI原油は下降トレンドの中でBOX相場に留まり、大きな方向感を欠いています。
一方で、来年2025年は、トランプ政権が再び動き出す中で、政策的にも原油市場が注目される可能性があり、
今年の低迷を払拭するような動きが見られるのか、引き続き注目したいところです。
原油相場が低迷している一方で、為替の円安の影響を受け、国内のレギュラーガソリン価格は依然として上昇傾向にあります。昨日、小麦価格やケーキ価格の話題が取り上げられたように、「ここまでレギュラーガソリン価格が上がるのか」と驚きを感じる方も多いのではないでしょうか。
もし来年、WTI原油の保ち合い相場が上方向にブレイクした場合、国内のガソリン価格が1リットルあたり200円を超える可能性も考えられます。ガソリン代の上昇は国民生活に直結するため、トレードを行うかどうかに関係なく、この保ち合い相場の行方には注視する必要があるでしょう。
ご質問などがありましたら、お気軽にご連絡ください。お答えできることについては、迅速に対応させていただきます。
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