【米大統領選挙とドル円相場の行方】今日の相場解説 (2024.11.06)デイリーマーケットレビュー
最終更新日: 2024-11-06
ページ制作日: 2024-11-06
注目すべきテクニカルポイント
現在、世界中が注目する「米国大統領選挙」の開票が始まりました。この記事を執筆している時点では、まだ大勢の判明を待っている状況です。
JPX先物市場における昨夜の薄商いからも、市場の様子が静観ムードであることが伺えます。
昨日の記事では、GOLDの下落が進んだ場合の注目すべき下値価格について詳しくお伝えしました。
本日は、GOLDと関連の深いドル円相場についてお話ししたいと思います。
また、弊社相談室には、GOLDや原油に関するお問い合わせが多く寄せられておりますが、為替や株式(特に日経平均)についてのご質問も多いのが現状です。
これらのニーズにお応えするべく、引き続き市場動向を注視し、皆さまに有益な情報をお届けいたします。
ドル円(日足)
ドル円相場において、多くの投資家が注目しているテクニカルポイントは以下の通りです。
26日移動平均線- 26日移動平均線は、相場の中期トレンドを示す指標として重要です。チャートを見ると、2024年の前半にはこの移動平均線がサポートとして機能しており、上昇トレンドが継続していました。
- 7月以降、急激な円高でこの移動平均線を割り込むと、相場はさらに下落して139.576円の安値に達しました。ここからは移動平均線がレジスタンスとして機能しており、短期的な下落トレンドが続いていました。
- その後、反発して上昇に転じ、移動平均線を再び上抜けることで買いシグナルが発生し、現在は上昇トレンドが続いていることが確認できます。
フィボナッチリトレースメントの重要な価格帯
- 2024年7月の高値である約161.951円から、9月の安値である約139.576円まで急激に円高が進みました。このフィボナッチリトレースメントの0.5(150.764円)および0.618(153.404円)水準が注目ポイントです。
- 現在のドル円相場は、フィボナッチリトレースメントの153.404円(61.8%戻し)レベルで強い抵抗を受けており、ここを明確に超えるかどうかが重要なポイントです。この水準を突破すれば、次のターゲットとして157.163円(78.6%戻し)が視野に入る可能性があります。
- 逆に上値が重いままだと再度150円付近への調整も考えられます。150.764(50%戻し)及び26日移動平均線がサポートとして機能するのかが注目点です。
平均足で見るドル円相場
ドル円平均足(日足)
「平均足」は、相場のトレンドを視覚的にわかりやすくするテクニカル分析です。
詳細は以下のページをご覧ください。
平均足とは
平均足チャートで見ると、最近のチャートにはいくつかの陰線が出現しており、上昇トレンドが一時的に減速する兆しが見られます。
これは、相場の勢いがやや弱まり、現在の価格帯(153円付近)でレジスタンスが機能している可能性を示唆しています。陽線から陰線への転換は、相場の上昇勢が鈍化している兆しと解釈できます。
一方で、移動平均線は短期線(9日MA)、中期線(26日MA)、長期線(52日MA)の順番に並んでおり、トレンドの上昇基調が維持されていることを示しています。
これは、相場が短期的な調整を挟みつつも、全体としては上昇トレンドにあることを意味します。
また、移動平均線がサポートとして機能することで、相場が上昇基調を維持しやすくなる可能性も考えられます。
今後、陰線がさらに続く場合には一時的な調整が進行する可能性があるため、短期的な動きに注意が必要ですが、移動平均線のサポートによってトレンドが回復するシナリオも視野に入れる必要があります。
ドル円(週足)
2023年のドル円の動きを振り返ると、2023年11月の151.9円から年末の12月28日まで円高が進みました。
その前年である2022年も、10月に151.94円という円安水準を記録した後、年末にかけて円高が進行し、その流れは年明けの2023年1月16日まで続き、最終的に127.21円まで円高が進みました。
このように、過去2年は似たようなパターンの動きを見せています。
今年も10月に戻り高値をつけており、今後、重要なテクニカル価格を割り込むような動きが見られれば、ここ2年と同様の円高の流れが発生する可能性を考慮しておく必要があります。
ちなみに、一目均衡表の値幅計算で以下の価格が算出されます(161.94円→139.56円→153.88円を基に計算)
- E計算式:117.18円
- N計算式:131.5円
- V計算式:125.24円
- NT計算式(頻度少):145.82円
「えっ、117円台なんてあり得るの?」と思われるかもしれませんが、感情を排して計算に基づく結果として受け止めておくべきでしょう。 実際、2023年に161.94円まで円安が進行した際も、円高を予想していた方にとっては「ここまで円安になるとは…」と驚きを感じたことでしょう。
前回のトランプ相場を振り返る
現在の開票状況だとトランプ大統領が優勢となっています。最後に前回トランプさんが大統領であった期間の各銘柄の月足を掲載します。
ドル円(月足)
金月足(月足)
NY原油月足(月足)
NYダウ月足(月足)
白金月足(月足)
今日のまとめ
ドル円(日足)
円高に進行した場合、掲載している価格の中で特に重要なのは、150円台に位置する2つの価格(161.95円から139.57円へのフィボナッチ50%戻しである150.76円、および26日移動平均線)です。
この水準が今後サポートとして機能するかどうかが鍵となります。
一方、円安に進行した場合は、153.40円を明確に超えられるかに注目してください。この水準を上抜けた場合、次のターゲットとして157.16円が意識されるテクニカル価格となります。
また、トランプ氏の再選がまだ決まっているわけではありませんが、当時の動きを振り返っておくことも重要です。
「トランプ相場」と言われたあの時期、彼の発言ひとつで相場は大きく上下に動きました。現在の価格は当時と比較して大幅に高くなっており、たとえば1%の変動でも、今の金価格では約140円の動きになります。
これを当時の平均価格5000円に当てはめると、約50円の変動に相当します。この差は非常に大きく、あの時以上に激しい値動きが想定されるため、それを念頭に置いて取引に臨むことが重要です。
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Tweet※tradingview社のチャートを利用しています。
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